[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

1883年(明治16年)東京大學豫備門本黌幾何學

2019.03.08記

左ノ四定説ヲ證明スヘシ。

第一 二直線交叉スルf:id:spherical_harmonics:20190309182705p:plain:w15ハ其成所ロノ対角相等シ。

第二 三角形ノ一邊ヲ引長シテ作レル外角ハ相對スル両内角ノ和ト等シ。

第三 半圓内ノ所函角ハ直角ナリ又半圓ヨリ大ナル缺圓内ノ圓所函角ハ鋭角ナリ。

第四 圓外ノ一點ヨリ接線ト割線トヲ作レハ接線上ノ正方形ハ全割線ト其圓外分線トノ両線矩内ノ直角形ト同積タリ。

第一 f:id:spherical_harmonics:20190309182705p:plain:w15は合略仮名で「トキ」と読む。
第三 欠円は円から弓形を除いた残りの部分。
第四 問題文はわかりにくいが、円外の一点から接線と割線を引いたとき、円外の一点から接点までの距離を一辺とする正方形の面積と、円外の一点から割線の2交点の2つの距離を辺とする長方形の面積が等しいこと、という意味で、それは方羃の定理のことである。

左の4つを証明せよ。

[1] 対頂角が等しい。

[2] 外角は内対角の和に等しい。

[3] 半円の円周角は直角であり、半円より大きな欠円の円周角は鋭角である。

[4] 方羃の定理を証明せよ。

解説は特に不要だろう。