[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

1934年(昭和9年)東京帝國大學農學部-數學[2]

2022.08.10記

[2] 展開式ヲ用ヒ自然對數ノ底eノ値ハ大略2.7182ナルコトヲ證明セヨ.

2022.08.11記

[解答]
Taylor の定理より,
e=1+1+\dfrac{1}{2}+\dfrac{1}{6}+\dfrac{1}{24}+\dfrac{1}{120}+\dfrac{1}{720}+\dfrac{1}{5040}+\dfrac{e^c}{40320}
をみたす 0\lt c\lt 1 が存在するので,ここまでで計算すると
2.718253\cdots =\dfrac{685}{252}\lt e\lt \dfrac{685}{252}+\dfrac{1}{40320}\lt \dfrac{685}{252}+0.000025=2.718278\cdots
となるので,題意は示された.