[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

1932年(昭和7年)東京帝國大學工學部-數學[1]

2022.08.08記

[1] 黒白の各五枚づつあり.これ等を図の如く A , B 二列に列べるときに,次の各場合の確率を求めよ.

(a) A 列が全部黒札である場合

(b) A 列に唯一札の黒札があり,他は白札である場合

(c) A 列の第一枚目が黒札で,而も列中に合計三枚の黒札がある場合

(d) A 列の第一枚目と B 列の第一枚目とが共に黒札で他に再び左右黒札が並ぶ場合

□    □
□    □
□    □
□    □
□    □
A    B
列    列


2022.08.08記

[解答]
(a) 並べ方の総数は {}_{10}\mbox{C}_5=252 であり,そのうちの唯1通りが題意をみたすので,\dfrac{1}{252}

(b) 題意をみたす並べ方は,黒の場所を A列から1つ,B列から4つ選ぶので,その総数は {}_{5}\mbox{C}_1\times{}_{5}\mbox{C}_4=25 となり,求める確率は \dfrac{25}{252}

(c) 題意をみたす並べ方は,黒の場所を A列2〜5番目から2つ,B列から2つ選ぶので,その総数は {}_{4}\mbox{C}_2\times{}_{5}\mbox{C}_2=60 となり,求める確率は \dfrac{60}{252}=\dfrac{5}{21}

(d) 題意をみたす並べ方は,黒の場所を AB列2〜5番目から1つ黒が並ぶ場所を選び,残った6箇所から1つ黒の場所を選ぶので,その総数は {}_{4}\mbox{C}_1\times 6=24 となり,求める確率は \dfrac{24}{252}=\dfrac{2}{21}