[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

1940年(昭和15年)東京帝國大學工學部-數學[4](力学)

2022.07.20記

[4] 水平軸の周りに自由に廻轉し得る質量M,半徑aの滑車(一樣な圓板)がある.この滑車に糸を捲きつけてその端に質量mの物體を吊し,バネで廻轉を止めてある.バネは滑車の面に沿うて水平に張られ,一端は固定され,他端は軸より上方rの點で滑車に固定されてゐる.吊された物體を極く僅か下方に引き下げて放したときの物體の振動の週期を求めよ.但し糸及びバネの質量は無視する.尚M=30kg,a=30cm,m=5kg,r=20cm,バネは4kgの力を加へると1cm 伸びるものとして週期を有效數字2桁迄計算せよ.

[図]

重力加速度が 9.8[\mbox{m}/\mbox{s}^2] というのは勝手に使って良いようだ.

ばね定数を k とすると周期 T=\dfrac{2\pi a}{r}\sqrt{\dfrac{M+2m}{2k}} となり,与えられた数値を用いて計算すると =\dfrac{3\pi}{14}=0.6732\cdots より 0.67秒となるそうだ.