[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

1998年(平成10年)東京大学前期-数学(理科)[4]

2024.02.07記

[4] 実数 a に対して k\leqq a \lt  k+1 をみたす整数 k[a] で表す.n を正の整数として,
 f(x)=\dfrac{x^2(2\cdot3^3\cdot n-x)}{2^5\cdot3^3\cdot n^2}
とおく.36n+1 個の整数 [f(0)][f(1)][f(2)],…,[f(36n)] のうち相異なるものの個数を n を用いて表せ.

2021.01.12記
f(x+1)-f(x)\geqq 1 なら [f(x+1)]\neq [f(n)] が確実に成立します.また,
f(x+1)-f(x)\lt 1 なら [f(x+1)]=[f(n)] または [f(x)]+1 となり,連続する整数値をとることになります.

[解答]
f'(x)=\dfrac{x(2^2\cdot 3^2\cdot n-x)}{2^5\cdot 3^2\cdot n^2}
であるから,0\leqq x\leqq 36nf(x) は単調増加であり,
f'(x)\gt 1 \Longleftrightarrow x^2-36n+288 \lt 0\Longleftrightarrow 12n \lt x \lt 24
である.

また,f''(x)=\dfrac{2\cdot 3^2\cdot n-x}{2^4\cdot 3^2\cdot n^2} であるから,
f'(x)0\leqq x\leqq 18n で単調増加,18n\leqq x\leqq 36n で単調減少である.

平均値の定理により f(x+1)-f(x)=f'(c) なる cxx+1 の間に存在する.

(i) x=0,1,\ldots, 12n-1 のとき
0\lt f(x+1)-f(x)=f'(c)\lt f'(x+1)\leqq f(12n)=1

(ii) x=24n,\ldots, 36n のとき
0\lt f(x+1)-f(x)=f'(c)\lt f'(x)\leqq f(24n)=1

(iii) x=12n,\ldots, 24n-1 のとき
 f(x+1)-f(x)=f'(c)\gt 1

が成立し,f(0)=0f(12n)=7nf(24n)=20nf(36n)=27n であるから,36n+1個の整数の値は

0,1,\ldots,7n,
[ f(12n+1)],\ldots [f(24n-1)],
20n,20n+1,\ldots,27n
という(7n+1)+(12n-1)+(7n+1)=26n+1 種類の値をとる.