2024.02.12記
2024.02.12記
まずは普通に解く.
(∵)である.また から 軸へ下した垂線の足を とおくと により であるから
が成立する.よって
となる.
であり,
とおくと
であり, から で が成立する.
よって, で となり, は においてつねに減少する.
で が単独になるように括ることによって,その微分が有理関数になることに着目して の形を作った. と置換しても良いだろう.その際,凸関数の性質を使うと速い.
まず, が微分可能な場合,(等号は のみ) により
(等号は のみ)となり, は で単調増加となる.
微分せずに示すと次のようになる.
は下に凸だから,(), に対し
が成立する.ここで
,
つまり
とすると, であり,
つまり
が成立する.これを変形すると
及び
が得られ,()ならば
が成立する.
ここで とおくと )ならば
となり, とおくと )ならば
となり, とおくと )ならば
が導かれるので, との大小関係によらず ならば
が導かれた.
(途中から)
とおくと であり,
,
が成立する.よって
が成立するが, は
()
より で下に凸であるから, と の平均変化率 は単調に増加する.
が増加すると も増加するので
は で単調増加となり,よって は で単調減少となる.
です.
加えていく食塩水の濃度をどんどん薄くすると,全体の食塩水の濃度もどんどん薄くなっていくことがわかるだろう.これを式で書くと
は で単調減少(増加)となる.
, とすると, は正であるから は単調増加であり, であるから,
で , となる.
(i) が単調減少の場合
で
だから, が成立し,よって
となり, は単調減少となる.
(ii) が単調増加の場合
で
だから, が成立し,よって
となり, は単調増加となる.
(途中から)
,
が成立する., は で正であり, だから, で , は正となる.
ここで はその微分 が で正であることから で単調増加となるので,
も で単調増加となる.
よって は で単調減少となる.
() とおくと,
が減少
が原点から見て右に動く
となる.実際,行列式を計算すると
となり,確かに正しい.
このようにパラメータ表示された曲線の傾きの変化は位置ベクトルと速度ベクトルからなる行列の行列式の符号で考えることができる.
しかしこのままだと,普通に商の微分を使ったのと同じになるので少し工夫する.
凸関数と平均変化率のところで述べた話は
「上に凸ならば割線の傾きが減少する」
と言いかえることができる.
つまり, に着目して
() とおくと,
が単調増加かつ が時計回りに動くならば を の形に表したときに上に凸となることから割線に傾きが減少する
ことがわかる.そして が時計回りに動く条件は
であるから,
「 で かつ 」
ならば割線の傾き
は単調減少する.
とおくと,
「 で かつ 」
ならば と を結ぶ割線の傾き は減少する.
であり,
により題意は示された.
曲線の曲り具合を で考える問題は例えば
1987年(昭和62年)東京大学-数学(理科)[2] - [別館]球面倶楽部零八式markIISR
参照.