2024.02.07記
[3] 平面に2つの円
,
をとり, を 軸と , に接する円とする.さらに,,,… に対して を 軸と , に接する円で とは異なるものとする. の半径を , と 軸の接点を として,, とおく.
,
をとり, を 軸と , に接する円とする.さらに,,,… に対して を 軸と , に接する円で とは異なるものとする. の半径を , と 軸の接点を として,, とおく.
(1) は整数であることを示せ.
(2) も整数で, と は互いに素であることを示せ.
(3) を を満たす正の数として,不等式 を示し,極限 を求めよ.
2021.01.11記
フィボナッチ数列.
が整数解をもつならばは互いに素.
反転.
(3) が 「 をみたす正の数」ではなく、「 をみたす正の数」となっている理由は、 という漸化式を導けというヒントである.
[解答]
(1) の中心を とおくと,
が成立するので,
が成立する.同様に
が成立し, は と の間にあるから
も成立するので,
つまり
が成立する.よって,
となる.ここで より だから,非負の任意の整数に対して は整数となる.
(1) の中心を とおくと,
が成立するので,
が成立する.同様に
が成立し, は と の間にあるから
も成立するので,
つまり
が成立する.よって,
となる.ここで より だから,非負の任意の整数に対して は整数となる.
(2) が奇数のとき , が偶数のとき となるので, となり,
であるから,
となる.同様に
であるから,辺々加えて
となるが, より
となる.ここで より
つまり が成立する.
ここで だから,非負の任意の整数に対して は整数となる.
いま,
が成立するが,が互いに素でなく公約数 をもつとすると,左辺は で割り切れるので, が で割り切れることになって矛盾.
よって は互いに素.
(3) より,
を見比べると, が非負の任意の整数について成立する.
よって,
となり, が成立する. を辺々引くと
となる.ここで , より
となる.
これから
となるが,右辺は で 0 に収束するので,はさみうちの原理により左辺も0に収束する.よって
なお,単位円に関する反転を行なうと
,,となり,
は を軸方向に1だけ平行移動したもの, は を軸方向に1だけ平行移動したものとなるので,帰納的に
は を軸方向に1だけ平行移動したものとなる.
よって が成立する.