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東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

2005年(平成17年)東京大学前期-数学(文科)

2024.02.18記

[1] f(x)f(0)=0を満たす2次関数とする.abを実数として,関数g(x)を次で与える.
g(x)=
\left\{
\begin{array}{ll}
ax & (x\leqq0) \\ bx & (x\gt 0) 
\end{array}
\right.
ab をいろいろ変化させ
\displaystyle\int_{-1}^{0} \{ f'(x)-g'(x) \}^2\,dx+ \displaystyle\int_{0}^{1} \{ f'(x)-g'(x) \}^2\,dx
が最小になるようにする.このとき,g(-1)=f(-1)g(1)=f(1) であることを示せ.

[2] 3 以上 9999 以下の奇数 a で,a^2-a10000 で割り切れるものをすべて求めよ.

[3] 0 以上の実数 sts^2+t^2=1 を満たしながら動くとき,方程式
x^4-2(s+t)x^2+(s-t)^2=0
の解のとる値の範囲を求めよ.

[4] N を1以上の整数とする.数字 12,……,N が書かれたカードを1枚ずつ,計 N 枚用意し,甲,乙のふたりが次の手順でゲームを行う.

(i) 甲が 1 枚カードをひく.そのカードに書かれた数を a とする.ひいたカードはもとに戻す.

(ii) 甲はもう 1 回カードをひくかどうかを選択する.ひいた場合は,そのカードに書かれた数を b とする.ひいたカードはもとに戻す.ひかなかった場合は,b=0 とする.a+b\gt N の場合は乙の勝ちとし,ゲームは終了する.

(iii) a+b\leqq N の場合は,乙が 1 枚カードをひく.そのカードに書かれた数を c とする.ひいたカードはもとに戻す.a+b\lt c の場合は乙の勝ちとし,ゲームは終了する.

(iv) a+b\geqq c の場合は,乙はもう 1 回カードをひく.そのカードに書かれた数を d とする.a+b\lt c+d \leqq N の場合は乙の勝ちとし,それ以外の場合は甲の勝ちとする.

(ii)の段階で,甲にとってどちらの選択が有利であるかを,a の値に応じて考える.以下の問いに答えよ.

(1) 甲が 2 回目にカードをひかないことにしたとき,甲の勝つ確率を a を用いて表せ.

(2) 甲が2 回目にカードをひくことにしたとき,甲の勝つ確率を a を用いて表せ.

ただし,各カードがひかれる確率は等しいものとする.

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