2023.08.29記
[1] 平面上の一次変換 が次の 条件をみたすとする.
(i) 点 は により第4象限の内部にうつる.
(ii) 点 は により第2象限の内部にうつる.
(iii) 点 は により第1象限の内部にうつる.
このとき には逆変換が存在することを示せ.また,点 の像 が第1象限の内部にあれば,点 も第1象限の内部にあることを示せ.
2021.01.20記
[うまい解答]
平面上の1次変換によっての像が第4象限,の像が第1象限にうつる,つまりある線型独立なベクトルが線型独立なベクトルにうつるので, の表現行列のランクは2となり には逆変換が存在する.
平面上の1次変換によっての像が第4象限,の像が第1象限にうつる,つまりある線型独立なベクトルが線型独立なベクトルにうつるので, の表現行列のランクは2となり には逆変換が存在する.
原点から 向きの半直線と原点から 向きの半直線でできる折れ線で分割される2つの領域のうち を含む側が第1象限の像となるので,像空間の第1象限は,第1象限の像に含まれる.
よって,像空間の第1象限の逆像は、原空間の第1象限の部分集合となり,題意は示された.
(2023.08.31記
要するに, ()で表される領域は第1象限を含むので,像空間の第1象限の任意の点 は
()
の形に表現でき,このとき は第1象限の点になる,ということである)
成分表示を利用した解法はこちら.
[解答]
(1) の表現行列を とおくと,条件より
だから,
が成立する.
(1) の表現行列を とおくと,条件より
だから,
が成立する.
よって となり, だから には逆変換が存在する.
による第1象限の内部の点 ()の像
の各成分は正だから,第1象限の内部である.