[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

1998年(平成10年)東京大学前期-数学(理科)[1]

2024.02.07記

[1] a は0でない実数とする.関数
f(x)=(3x^2-4) \left( x-a+\dfrac{1}{a} \right)
の極大値と極小値の差が最小となる a の値を求めよ.


2020.09.30記
 x^3 の係数が a\gt 0)の3次関数 f(x) の極大値と極小値(が存在する場合)の差はf'(x)=0 の2解を \alpha,\beta\alpha \lt \beta)とするとき,極大値は f(\alpha),極小値は f(\beta) だから,

f(\alpha)-f(\beta)\displaystyle =\int_{\beta}^{\alpha} f'(x)\, dx\displaystyle =\int_{\beta}^{\alpha} 3a(x-\alpha)(x-\beta)\, dx\displaystyle =3a \int_{\alpha}^{\beta} 3a(x-\alpha)(\beta-x)\, dx\displaystyle =\dfrac{a}{2}(\beta-\alpha)^3
となる.

[解答]
f(x)x^3 の係数が 3 の3次関数であり,f'(x)=0 なる xx=\dfrac{2a}{3},-\dfrac{2}{3a} であるから,極大値と極小値の差は
\dfrac{3}{2}\Bigl|\dfrac{2}{3}\Bigl(a+\dfrac{1}{a}\Bigr)\Bigr|^3=\dfrac{4}{9}\Bigl|a+\dfrac{1}{a}\Bigr|^3=\dfrac{4}{9}\Bigl(|a|+\Bigl|\dfrac{1}{a}\Bigr|\Bigr)^3
となり,これは a\dfrac{1}{a} が同符号かつ,|a|=1 のとき,つまり a=\pm 1 のとき最小値
\dfrac{4}{9}\Bigl(1+\dfrac{1}{1}\Bigr)^3=\dfrac{32}{9}
をとる.