2023.01.21記
(1) の最小値が負となるようなのとりうる値の範囲を求めよ.
(2) のとき,は2つの極小値をもつ.
このとき,が極小となるの値を とする.を示せ.
(3) がにおいて単調減少し,かつ,において最小値をとるとする.このとき,のとりうる値の範囲を求めよ.
4次関数の形はWとU
2023.01.21記
(2) という条件が, が4実数解をもち,
()
となっていることを表しており,これから感覚的に がわかる.
(3) 題意をみたさない条件は「がW型でかつ左の極小値より右の極小値の方が小さい」である.
とおくと であるから とおくと
である.
(1) より をみたす実数 が存在すれば良く,よって ,つまり である.
(2) および から は正の解を1つ、負の解を1つ,そして0を解にもつ.増減表から
負の解は であり,正の解は である.
ここで
であるから,, を通る直線の傾きは となるので,
から ,つまり である.
が相異3実解をもつとき,極大値と極小値との差は と 軸で囲まれる2つの部分それぞれの面積に対応するので,左の極小値が右の極小値以下となる条件は,囲まれる2つの部分の面積において左の面積が右の面積以上となることである.そして3次関数の対称性から,この必要十分条件は が相異3実解をもち,
「」
となることであり,この条件は整理すると
「」
となる.
同様に,右の極小値が左の極小値より小さくなる条件は
「」
となる.
(3) 4次関数 について が相異3実解をもたないとき, はU型,つまり極大値をもたず極小値を1つだけもつので題意をみたす.
が相異3実解をもつとき, はW型,つまり極大値を1つ,極小値を2つもつが,題意をみたす必要十分条件は が相異3実解について
「」
となることである.
以上から,題意をみたさない条件は「 が相異3実解をもち,
「」
となることである.
そこで題意をみたさない条件を求める.
が相異3実数解をもつ必要十分条件は の判別式が正かつ であり,その条件は である.
このとき3実数解は とおくと
であり,3解の平均値は であるから,求める題意をみたさない条件は
である.ここで真ん中の解の可能性として があるが, となる場合は不適であるから,求める条件は
かつ
つまりとなる.
よって から となる.
以上から題意をみたさない条件は
つまり
となり,よって求める条件は
となる.
0以外の2解の平均値が であるから, が と の距離の 未満となれば良い,と考えても良い.