2024.02.11記
(a) , は原点からの距離が 以下の領域に含まれる.
(b) , は一点 のみを共有し, はそれぞれの円周上にある.
このような円板 と の半径の和の最大値を求めよ.ただし,円板とは円の内部と円周をあわせたものを意味する.
2021.01.13記
共有点 は 軸上にあるので, とおき,対称性より として良い.また, と 軸の共有部分は に含まれ, と 軸の共有部分は に含まれるとして一般性を失わない.
さて,平面と平面との違いはあれ,, の半径が最大となるとき,それらの周は単位円に接し, を通るので,円の中心を とおくと, に注意して, が成立するので, を焦点とする楕円上に円板の中心がある.
を原点と考えたときの楕円の極方程式が ( では離心率)の形をしていることから,が左にあればあるほど、 が小さくなるので, が大きくなることに注意しておく.
ここで の中心は をみたすので, を固定したときの の半径の最大値(の最大値)は が楕円の左端にあるときで,その最大値は である.
また の中心は をみたすので, を固定したときの の半径の最大値は,円板の中心の 座標が のときである.このとき, かつ をみたすので,
に注意して となる.
よって を固定したときの半径の和の最大値は
となり,これは のときに最大値 をとる.
長軸が横軸である楕円において,焦点からの距離が右端から左端まで単調増加であることを明らかとした場合,多少の減点は覚悟しなければならない.「見た感じだと、そうなりそうな幾何学的考察」を「計算によって確かめる」ことを目的とした問題でもあるからだ.
ただ、どの程度減点されるかは、他の答案の出来次第になるだろう.出来が悪い場合はあまり減点されず,出来が良い場合はそれなりに減点される可能性はないでもない.大学入試の採点は、その試験で整合性がとれていればそれで良いので、その時々によりけりなのは仕方がない。というか何十年もの試験問題に対して整合性のある採点基準を作ることは無理だし意味がないのである。