[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

1991年(平成3年)東京大学前期-数学(理科)[2]

2024.01.04記

[2] abc を正の実数とする.xyz 空間において,|x|\leqq a|y|\leqq bz=c をみたす点 (x,y,z) からなる板 R を考える.点光源 \mbox{P} が平面 z=c+1 上の楕円 \dfrac{x^2}{a^2}+\dfrac{y^2}{b^2}=1z=c+1 の上を一周するとき,光が板 R にさえぎられて xy 平面上にできる影の通過する部分の図をえがき,その面積を求めよ.


2024.01.05記

[解答]
\mbox{P}(p,q,c+1) にあるときの板の影は
|x-cp|\leqq ca|y-cq|\leqq cbz=0
であり,(cp,cq,0)xy 平面上の楕円 \dfrac{x^2}{(ca)^2}+\dfrac{y^2}{(cb)^2}=1 上を動くので,これを図示すれば良い.

求める面積は 楕円の面積 \pi abc^2 と大きな長方形の四つ角を切り落した ab(4c+2)^2-4abc^2 の和 ab\{(12+\pi)c^2+16c+4\} となる.