[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

2000年(平成12年)東京大学前期-数学(理科)[5]

2024.02.12記

[5] 次の条件を満たす正の整数全体の集合を S とおく.

「各けたの数字はたがいに異なり,どの2つのけたの数字の和も 9 にならない.」

ただし,S の要素は 10 進法で表す.また,1 けたの正の整数は S に含まれるとする.
このとき次の問いに答えよ.

(1) S の要素でちょうど4けたのものは何個あるか.

(2) 小さい方から数えて 2000 番目の S の要素を求めよ.

2021.01.13記

[解答]
(1) (0,9),(1,8),(2,7),(3,6),(4,5) においてペアである2つの数から2回選ぶことができない.

よって4桁の数の場合,9\times 8\times 6\times 4=1728

(2) 1桁の数は9個,2桁の数は9\times 8=72個,3桁の数は9\times 8\times 6=432個だから4桁以下のS の要素は9+72+432+1728=2241個ある.

4桁の数の千の位が1〜9個までのものはそれぞれ1728÷9=192個あるので,
2050番目〜2241番目は9から始まる4桁の数,
1858番目〜2049番目は8から始まる4桁の数
となる.

8から始まる4桁の数の百の位は,0,2,3,4,5,6,7,9 のものがそれぞれ 192÷8=24個ずつあるので,
2026番目〜2049番目は89から始まる4桁の数,
2002番目〜2025番目は87から始まる4桁の数
となる.

よって,2001番目の数は86から始まる一番大きな数8697であり,2000番目の数はその次に大きな8695である.