[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

2008年(平成20年)東京大学前期-数学(文科)[4]

2021.02.07記

[解答]

(1) n=1 のとき,ともに 0 となるので成立

n で成立すると仮定すると,\dfrac{n(n-1)}{2},\dfrac{(n+1)n}{2} が整数であることに注意して,\mbox{mod}\, p^3
a_{n+1}-\dfrac{(n+1)n}{2}p^2-(n+1)p
=a_n+pb_n-\dfrac{(n+1)n}{2}p^2-(n+1)p\equiv \dfrac{n(n-1)}{2}p^2+np+p\{n(n-1)p^2+np+1\}-\dfrac{(n+1)n}{2}p^2-(n+1)p
\equiv 0
b_{n+1}-(n+1)np^2-(n+1)p-1
=pa_n+(p+1)b_n-(n+1)np^2-(n+1)p-1
\equiv \dfrac{n(n-1)}{2}p^3+np^2+(p+1)n(n-1)p^2+np(p+1)+p+1-(n+1)np^2-(n+1)p-1
\equiv 0
より,n+1 でも成立する.よって帰納的に任意の正の整数に対して題意は成立する.

(2) p が 3以上の奇数のとき,\dfrac{p(p-1)}{2}=p\times\dfrac{p-1}{2}p の倍数であるから,\mbox{mod}\, p^3a_p\equiv \dfrac{p(p-1)}{2}p^2+p^2\equiv p^2 であるから,題意は証明された.