[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

2015年(平成27年)東京大学前期-数学(文科)[4]

2021.03.23記
2015年(平成27年)東京大学前期-数学(理科)[2] - [別館]球面倶楽部零八式markIISRBCD の区別をなくしたもの.

フィボナッチではないが,階段を1段または2段でのぼるときの漸化式の作り方を思い出そう.最初が2文字か1文字かで場合分けをすれば良い.

[解答]

(1) n 文字目が A である確率を a_n とおく.
n+2 文字目が A である確率は,最初の文字が AA かそれ以外で場合分けして
a_{n+2}=\dfrac{1}{2}a_n+\dfrac{1}{2}a_{n+1}
が成立する.a_1=\dfrac{1}{2}a_2=\dfrac{3}{4} であるから,
a_n=\dfrac{2}{3}-\dfrac{2}{3}\Bigl(-\dfrac{1}{2}\Bigr)^{n-1}
である.

(2) n-1 文字目が A で n 文字目が B である確率を b_n とおく.
最初の文字が AA かそれ以外で場合分けして
b_{n+2}=\dfrac{1}{2}b_n+\dfrac{1}{2}b_{n+1}
が成立する.b_2=0b_3=\dfrac{1}{4} であるから,
a_n=\dfrac{1}{6}+\dfrac{1}{3}\Bigl(-\dfrac{1}{2}\Bigr)^{n-1}
である.

東大入試・50年の軌跡のフォローノートの別解はすばらしいので買いましょう.