[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

2015年(平成27年)東京大学前期-数学(文科)[3]

2021.03.23記

[解答]

(ii) により,\rm O から2円に引いた接線の長さは等しいので,C_2y 軸の接点は (0,1) である.

このとき,C_1,C_2 の中心は (1,r_1),(r_2,1) であるから,半径の和と中心間距離が等しいという条件は
(r_2-1)^2+(1-r_1)^2=(r_1+r_2)^2
が成立する.よって (r_1+1)(r_2+1)=2 となる.

このとき,
8r_1+9r_2=8(r_1+1)+9(r_2+1)-17\geqq 2\sqrt{8\cdot9\cdot(r_1+1)(r_2+1)}-17=2\sqrt{8\cdot9\cdot2}-17=24-17=7
であり,等号成立は 8(r_1+1)=9(r_2+1)=12,つまり r_1=\dfrac{1}{2}r_2=\dfrac{1}{3} のときである.

このとき,中心 \Bigl(1,\dfrac{1}{2}\Bigr),\Bigl(\dfrac{1}{3},1\Bigr) を結ぶ直線の傾きが \dfrac{1/2}{-2/3}=-\dfrac{3}{4} であるから,原点を通る直線 l の方程式は y=\dfrac{4}{3}x である.