[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

2024年(令和6年)九州大学前期-数学III[4]

2024.03.25記

[4] n3 以上の整数とする.座標平面上の点のうち,x 座標と y 座標がともに 1 以上 3 以下の整数であるものを考える.これら n^2 個の点のうち 3 点以上を通る直線の個数を L(n) とする.以下の問いに答えよ.

(1) L(3) を求めよ.

(2) L(4) を求めよ.

(3) L(5) を求めよ.

本問のテーマ
(一般化すると)Farey 数列(の話ができる)

2024.03.25記(2024/03/25/110831)
考えるな,数えろ.

[解答]
(1) 水平3本,垂直3本,ななめ45度2本の合計8本で L(3)=8

(2) 水平4本,垂直4本,ななめ45度6本の合計14本で L(4)=14

(3) 水平5本,垂直5本,ななめ45度10本,傾き1/2 または 2 が12本で L(4)=32

きっと誰かがどこかで,一般の n についての個数に関する記事を書くに違いない.

例えば,n=9,10 のとき,直線の傾きとして考えるものは
0,\dfrac{1}{4},\dfrac{1}{3},\dfrac{1}{2},\dfrac{2}{3},\dfrac{3}{4},1
とその逆数の13種類について考える.2m+1,2m+2 で登場する傾きは

Farey数列 F_m とその逆数となる.
ファレイ数列 - Wikipedia