2024.02.11記
とおくことにより定義される関数 が,連続関数となるように定数 の値を定めよ.
(2) は , 等を用いて表せることを示し,定積分 の値を求めよ.
(3) 任意の正の整数 に対して,定積分 の値を求めよ.
[2] 座標平面上の原点を とする.また 座標および 座標がともに整数であるような点を格子点という.
(1) を正の実数とする.点 を通り,傾きが の直線と単位円 との 以外の交点を とする. の座標を求めよ.つぎに, をみたす2つの実数 , に対し,線分 の長さを求めよ.
(2) ,とし,, とおく.もし , がともに有理数ならば,線分 の長さもまた有理数となることを示せ.
(3) 任意に与えられた 以上の整数 に対し,つぎの条件(),(),()をすべて満たす 個の異なる点 ,,…, が,座標平面上に存在することを証明せよ.
() ,,…, はすべて格子点である.
() ,,…, のどの異なる3点も一直線上にない.
() ,,…, のどの異なる 点 , に対しても,線分 の長さは整数である.
[3] 座標平面上にある2つの四角形 と が相似であるとは,対応する つの頂点における内角がそれぞれ等しく,かつ対応する辺の長さの比がすべて等しいこととする.このとき
∽
と書く.ただし,四角形 と書くときには,4つの頂点 ,,, は図のようにつねに時計と反対回りに並んでいるものとし,また四角形は周および内部を込めて考えるものとする.
四角形 が与えられたとき,この四角形から出発して,任意の整数 に対して四角形 を以下のように帰納的に定める.
(I) のときは,与えられた四角形 とする.
(II) のときは,四角形 まで定まったとして,四角形 を
かつ
∽
となる四角形として定める.
(III) のときは,,,… と負の向きに進んで,四角形 まで定まったとして,四角形 を
かつ
∽
となる四角形として定める.
こうして定まった四角形 を と書くことにする.
さて,座標平面上の3点 ,, を考える.原点を とし,線分 上に原点以外の 点 をとる.点 から線分 に平行にひいた直線と,線分 との交点を とする.このようにして定まる四角形 から出発して,上記のようにして得られる四角形の系列
…,,,,,,…
について考える.
(1) を求めよ.
(2) 線分 上のある点 をえらび,それにより定まる四角形 から出発して,四角形の系列
…,,,,,,…
を作ったところ,ある でない整数が存在して, となったという.このとき,点 の座標を求めよ.また, となる整数 の値をすべて求めよ.
(3) 線分 上のある点 をえらび,それにより定まる四角形 から出発して,四角形の系列
…,,,,,,…
を作ったところ,これら四角形が座標平面から原点を除いた部分を,辺と頂点以外には互いに重なることなく,すき間なくおおったという.このような性質をもつ点 をすべて求め,それらの座標を記せ.またそれらの場合のおのおのについて,点 が に含まれるような整数 の値をすべて求めよ.
1999年(平成11年)東京大学後期-数学[1] - [別館]球面倶楽部零八式markIISR
1999年(平成11年)東京大学後期-数学[2] - [別館]球面倶楽部零八式markIISR
1999年(平成11年)東京大学後期-数学[3] - [別館]球面倶楽部零八式markIISR