[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

1939年(昭和14年)東京帝國大學醫學部醫學科-數學[1]

2022.07.24記

[1] 三角形{\rm ABC}ニ於テ{\rm BC}=a{\rm CA}=b{\rm AB}=c ナルトキ,{\rm B}及ビ {\rm C} ヲ焦點トシ,{\rm A}ヲ過ル楕圓ノ離心率如何.

2022.08.07記

[解答]
焦点間の距離が {\rm BC}=a であり,2焦点からの距離の和が b+c であるから,楕円の離心率は \dfrac{a}{b+c} である.

楕円 \dfrac{x^2}{A^2}+\dfrac{y^2}{B^2}=1 となるように三角形 \rm ABC を配置すると,焦点は \left(\pm\sqrt{A^2-B^2},0\right),2焦点からの距離の和が 2A,離心率は e=\dfrac{\sqrt{A^2-B^2}}{A} であるから,
\sqrt{A^2-B^2}=\dfrac{a}{2}2A=b+c
となるので,
e=\dfrac{a}{b+c} である.