[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

1947年(昭和22年)東京帝國大學醫學部醫學科-數學[1]

2022.07.16記

[1] コレラ菌は30分毎に一回分裂しつゝ増殖するという.今A_0箇のコレラ菌があるとすれば (i) 増殖を示す方程式及び (ii)増殖速度を示す方程式は如何.但し\log_{10}2=0.30103\log_{10}2=0.30103\log_{10}e=0.4343\log_e{10}=2.302


2022.07.17記
\log_{10}2だけ有効数字5桁なのは少し気持が悪い.

[解答]
(i) t 時間後の菌の個数をA(t)個とすると
A(t)=A_0\cdot 2^{2t}=A_0 e^{(2\log_e 2)t}=A_0 e^{(2\frac{\log_{10} 2}{\log_{10} e})t}=A_0 e^{1.386 t}

(ii) (i) を t微分して \dfrac{dA}{dt}=1.386A_0 e^{1.386 t}

「分」で考えると次のようになる

[別解]
(i) t 分後の菌の個数をA(t)個とすると
A(t)=A_0\cdot 2^{t/30}=A_0 e^{(\log_e 2/30)t}=A_0 e^{(\frac{\log_{10} 2}{30\log_{10} e})t}=A_0 e^{0.02310t}

(ii) (i) を t微分して \dfrac{dA}{dt}=0.02310A_0 e^{0.02310 t}