[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

1957年(昭和32年)東京大学-数学(一般数学)

2022.02.11記

[1] ある年に甲は年利率2.9% で80 万円を,乙は年利率5% で50 万円を,乙は年利率8% で30 万円を預金した.そのままにしておけば,甲,乙,丙三人の貯金高の順位は預け入れた時から経過した年数とともにどのように変わるか.ただし,利息の計算は1 年ごとの複利とする.必要があれば次の対数を用いよ.

\log_{10} 2=0.30103\log_{10} 3=0.47712\log_{10} 7=0.84510

[2] 右の図は直円錐台の投影図であって,その高さは \sqrt{7} ,上底面と下底面の直径はそれぞれ 6 および 12 である.また側面上の二点 \rm A,B の平面図はぞれぞれ a,b であり,立面図はそれぞれ a′,b′ である.側面上を通って二点 A,B を結ぶ曲線の長さの最小値を求めよ.ただし,曲線は上底面および下底面の周上を通ってもよい.

[図]

[3] 甲乙両人が次のようなゲームをする.まず机の上に n 個の碁石をおき,その中から甲乙交互に幾個かの碁石を取る.ただし,一回に取る碁石の個数は1 個または2 個または3 個とし,相手が取った個数と同数の碁石をその直後に取ることは許されない.このようにして机の上の碁石の数をへらしてゆくうちに,しまいには碁石を取ることができなくなる.最初に取れなくなったものを負けとする(たとえば,乙が3 個取って机の上の碁石がなくなれば甲の負けであり,乙が1 個取って1 個残しても甲の負けである).
n が4 の倍数であって,甲から取り始めるものとすれば,甲がどのような取り方をしても,乙は甲に勝つことができる.このことを証明せよ.

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