[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

1985年(昭和60年)東京大学-数学(文科)[3]

2023.08.26記

[3] n2 以上の整数とする.
x^n+ax+bab は実数の定数)の形の多項式 f(x)
\displaystyle\int_{-1}^{0} f(x)\,dx=0, \quad \displaystyle\int_{-1}^{1} f(x)\,dx=0
を満たすものを求めよ.
この f(x) に対して F(x)=\displaystyle\int_{-1}^{x} f(t)\,dtG(x)=\displaystyle\int_{-1}^{x} F(t)\,dt とおく.G(x) が極大または極小となる点 x と,その点における G(x) の値を求めよ.

2020.12.14記
真面目にやるだけかな。結果だけ書いておく。

[解答]
条件から
n が偶数のとき f(x)=x^n-\dfrac{1}{n+1}
となり,
G'(x)=F(x)=\dfrac{x(x^n-1)}{n+1}
G(-1)=G(1)=0 で極小、
G(0)=\dfrac{n}{2(n+1)(n+2)} で極大。

n が奇数のとき f(x)=x^n-\dfrac{2}{n+1}x
となり、
G'(x)=F(x)=\dfrac{x^2(x^n-1)}{n+1}
G(-1)=0 で極大、
G(1)=\dfrac{2(1-n)}{3(n+1)(n+2)} で極小。