[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

1992年(平成4年)東京大学後期-数学

2024.01.07記

[1] 定数 a に対して,曲線 y=\sqrt{x^2-1}+\dfrac{a}{x}x\geqq 1 の部分を C(a) とおく.

(1) C(a) が直線 y=x の下部 y\lt x に含まれるような実数 a の最大値 a_0 を求めよ.

(2) 0\lt \theta\lt \dfrac{\pi}{2} のとき,C(a_0) と3直線 y=xx=1x=\dfrac{1}{\cos\theta} によって囲まれる図形を x 軸のまわりに回転させてできる立体 V の体積 V(\theta) を求めよ.

(3) \displaystyle\lim_{\theta\to\frac{\pi}{2}-0}V(\theta) を求めよ.

[2] (1) 空間内の直線 L を共通の境界線とし,角 \theta で交わる2つの半平面 H_1H_2 がある.H_1上に点 \mbox{A}L上に点 \mbox{B}H_2上に点 \mbox{C} がそれぞれ固定されている.ただし,\mbox{A}\mbox{C}L 上にはないものとする.半平面 H_1 を,L を軸として,0\leqq\theta\leqq\pi の範囲で回転させる.このとき,\theta が増加すると \angle\mbox{ABC} も増加することを証明せよ.

(2) 空間内の相異なる4点 \mbox{A}\mbox{B}\mbox{C}\mbox{D}について,不等式
 \angle\mbox{ABC}+\angle\mbox{BCD}+\angle\mbox{CDA} +\angle\mbox{DAB}\leqq 2\pi
が成り立つことを証明せよ.ただし,角の単位はラジアンを用いる.

[3] 多項式の列 P_0(x)=0P_1(x)=1P_2(x)=1+x,…,P_n(x)=\displaystyle\sum_{k=0}^{n-1} x^k,…を考える.

(1) 正の整数 nm に対して,P_n(x)P_m(x) で割った余りは P_0(x)P_1(x),…,P_{m-1}(x) のいずれかであることを証明せよ.

(2) 等式 P_l(x)P_m(x^2)P_n(x^4)=P_{100}(x) が成立するような正の整数の組 (l,m,n) をすべて求めよ.

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1992年(平成4年)東京大学後期-数学[3] - [別館]球面倶楽部零八式markIISR