[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

2000年(平成12年)東京大学前期-数学(文科)[3]

2024.02.12記

[3] 正四面体の各頂点を \mbox{A}_1\mbox{A}_2\mbox{A}_3\mbox{A}_4 とする.ある頂点にいる動点 x は,同じ頂点にとどまることなく,1 秒ごとに他の 3 つの頂点に同じ確率で移動する.x\mbox{A}_in 秒後に存在する確率を P_i(n)n=012,…)で表す.
P_1(0)=\dfrac{1}{4}P_2(0)=\dfrac{1}{2}P_3(0)=\dfrac{1}{8}P_4(0)=\dfrac{1}{8} とするとき,P_1(n)P_2(n)n=012,…)を求めよ.

2021.01.13記

[解答]
n+1 秒後に {\rm A}_i にいる確率は,n 秒後に {\rm A}_i にいなくて,その後\dfrac{1}{3} の確率で {\rm A}_i に来るから,
P_i(n+1)=\dfrac{1}{3}(1-P_i(n))
となるので,
P_i(n)=\dfrac{1}{(-3)^{n}}\Bigl(P_i(0)-\dfrac{1}{4}\Bigr)+\dfrac{1}{4}
となる.

よって,P_1(n)-\dfrac{1}{4}
P_2(n)=\dfrac{1}{4\cdot (-3)^{n}}+\dfrac{1}{4}