[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

2004年(平成16年)東京大学前期-数学(文科)[2]

2024.02.18記

[2] a を正の実数とする.次の2つの不等式を同時に満たす点 (x,y) 全体からなる領域を D とする.
y\geqq x^2
y\leqq -2x^2+3ax+6a^2
領域 D における x+y の最大値,最小値を求めよ.

2021.01.29記

[解答]
x+y=Y とおくと f(x):=x^2+x\geqq -2x^2+(3a+1)x+6a^2=:g(x) における Y の値域を求めれば良い.

Y=f(x)Y=g(x) の交点が (-a,a^2-a)(2a,4a^2+2a)a^2-a\gt 4a^2+2a)であることから

最小値が f\Bigl(-\dfrac{1}{2}\Bigr)=-\dfrac{1}{4} となるのは -a\leqq -\dfrac{1}{2} \leqq 2a つまり \dfrac{1}{2}\geqq a のときであり,

最大値が g\Bigl(\dfrac{3a+1}{4}\Bigr)=\dfrac{57a^2+6a+1}{8} となるのは -a\leqq \dfrac{3a+1}{4} \leqq 2a つまり \dfrac{1}{5}\leqq a のときであることに注意すると,

最大値は \dfrac{1}{5}\leqq a のとき \dfrac{57a^2+6a+1}{8},それ以外で 4a^2+2a
最小値は \dfrac{1}{2}\geqq a のとき -\dfrac{1}{4},それ以外で a^2-a