[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

2024年(令和6年)防衛医科大学校医学科-数学[6](数字)

2023.10.29記(2024.02.20修正)

[6] ある科目の授業が週に1回あり,2人の学生がその授業を受けることになっている.どちらの学生も,独立に 0.8 の確率で授業に出席するものとする.ただし,授業の出席人数が 0 人になったときは,どちらの学生も次の週には独立に 0.9 の確率で授業に出席するものとする.第1回目の授業に出席する確率はどちらも 0.8 である.第 n 回目の授業の出席人数が0人である確率を a_n とする(n=1,2,3,…).このとき, a_2 の値は \dfrac{\fbox{ 15 }\fbox{ 16 }}{\fbox{ 17 }\fbox{ 18 }\fbox{ 19 }\fbox{ 20 }} である.また \displaystyle\lim_{n\to\infty} a_n の値は \dfrac{\fbox{ 21 }}{\fbox{ 22 }\fbox{ 23 }\fbox{ 24 }} である.(分数はそれ以上約分できない形で解答すること.)

2023.10.29記(2024.02.20修正)

[解答]
a_1=\dfrac{4}{100}
a_{n+1}=\dfrac{1}{100}a_n+\dfrac{4}{100}(1-a_n)=\dfrac{4-3a_n}{100}
が成立する.

よって
a_2=\dfrac{400-12}{10000}=\dfrac{97}{2500}
である.また,c=\dfrac{4}{103} とおくと
a_{n+1}-c=\dfrac{-3}{100}(a_n-c)
から
a_n=c+\left(\dfrac{-3}{100}\right)^{n-1}\left(\dfrac{4}{100}-c\right)
となるので,
\displaystyle\lim_{n\to\infty} a_n=c=\dfrac{4}{103}
となる.

よって \dfrac{\fbox{ 15 }\fbox{ 16 }}{\fbox{ 17 }\fbox{ 18 }\fbox{ 19 }\fbox{ 20 }}=\dfrac{97}{2500}\dfrac{\fbox{ 21 }}{\fbox{ 22 }\fbox{ 23 }\fbox{ 24 }}=\dfrac{4}{103} である.