2024.02.18記
(i) 甲が 枚カードをひく.そのカードに書かれた数を とする.ひいたカードはもとに戻す.
(ii) 甲はもう 回カードをひくかどうかを選択する.ひいた場合は,そのカードに書かれた数を とする.ひいたカードはもとに戻す.ひかなかった場合は, とする. の場合は乙の勝ちとし,ゲームは終了する.
(iii) の場合は,乙が 枚カードをひく.そのカードに書かれた数を とする.ひいたカードはもとに戻す. の場合は乙の勝ちとし,ゲームは終了する.
(iv) の場合は,乙はもう 回カードをひく.そのカードに書かれた数を とする. の場合は乙の勝ちとし,それ以外の場合は甲の勝ちとする.
(ii)の段階で,甲にとってどちらの選択が有利であるかを, の値に応じて考える.以下の問いに答えよ.
(1) 甲が 回目にカードをひかないことにしたとき,甲の勝つ確率を を用いて表せ.
(2) 甲が 回目にカードをひくことにしたとき,甲の勝つ確率を を用いて表せ.
ただし,各カードがひかれる確率は等しいものとする.
2024.02.18記
ブラックジャック様のゲームのモデル化ということで当時話題になった.甲が勝つためには乙が2枚カードを引かなければならないことがポイントとなる.
(1) 甲が勝つ必要十分条件は, または 「 かつ 」となることである.
()で固定すると
または
となることで,これをみたす は 通りあり,これは にはよらない.
よって題意をみたす の組み合わせは 通りあることとなり,求める確率は となる.
(2) に対して は までの可能性があり,そのそれぞれに対して甲が勝つ場合の数は となる.
よって,甲が勝つ場合の数は とおくと
となるので,求める確率は
となる.