2022.02.27記
区間 で連続な関数 に対して, となる関数 を1つ選び, の から までの定積分を
①
で定義する。定積分の値は の選び方によらずに定まる。定積分は次の性質
(A),(B),(C) をもつ。
(A)
(B) のとき,
(C) 区間 において ならば,
ただし, は区間 連続な関数, は定数である。
以下, を区間 で連続な増加関数とし, を自然数とする。
定積分の性質[ア]を用い,定数関数に対する定積分の計算を行うと,
②
が成り立つことがわかる. とおくと,不等式②と定積分の性質[イ]より次の不等式が成り立つ。
③
よって,はさみうちの原理より が成り立つ。
(1) 関数 が微分可能であるとき,
が成り立つことを,導関数の定義に従って示せ。また,こ の等式と定積分の定義①を用いて,定積分の性質(A)で とした場合の等式
を示せ。
のとき,区間 において ならば,
(3) (A),(B),(C) のうち,空欄[ア]に入る記号として最もふさわしいものを1つ選び答えよ。また文章中の下線部の内容を詳しく説明することで,不等式②を示せ。
(3) (A),(B),(C) のうち,空欄[イ]に入る記号として最もふさわしいものを1つ選び答えよ。また,不等式③を示せ。
2022.02.27記
区分求積法で面積が求まることのはさみうちの原理を用いた証明(問題文③式を利用する方法)は、高校生のときに
を読んで知った(p.55あたり)。
2022.02.28記
(1) , が成り立つとき,
であるから題意は示された.
(2) なる関数を1つ選ぶ。このとき平均値の定理から
をみたす が と の間に存在する。よって
となるが,, より題意は示された.
(3) (C) である。
を区間 で連続な増加関数であるから,
区間 で
が成立する.よって(C)から
が成立する.ここで により,一般に が成立することから,
が成立する。
(4) (B) である。
②で としたものを加え,(B) を繰り返し用いると
となり,
つまり,
が成立する。
結局解いた。