[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

1924年(大正13年)東京帝國大學工學部數學[4]

[4] 一邊長さaなる正2n邊形あり,互いに平行なる二邊の中心を結ぶ直線を軸とし,aを直徑とするn個の圓筒に共通なる部分の體積を求む.

2022.08.08記
2本の円柱の場合と同じく,カバリエリの原理を使う.

[解答]
n 本の円柱の軸に平行な平面での共通部分の切り口は正 2n 角形であり,その面積は,内接円の面積の常に \dfrac{2n\tan\dfrac{\pi}{2n}}{\pi} 倍であるから,カバリエリの原理から,求める体積は球の体積の \dfrac{2n\tan\dfrac{\pi}{2n}}{\pi} 倍の \dfrac{4}{3}\pi\left(\dfrac{a}{2}\right)^3\cdot \dfrac{2n\tan\dfrac{\pi}{2n}}{\pi}=\dfrac{na^3}{3}\tan\dfrac{\pi}{2n}