2023.08.26記
[3] を正の数とする. 空間において,点 を とし, 軸を含み点 を通る平面に関して と対称な点を , 軸を含み点 を通る平面に関して と対称な点を とする.また,原点を とする.4点 ,,, を頂点とする 面体の体積を求めよ.
2020.12.14記
[解答]
,
だから、の中点を ,の平面への正射影をとすると求める体積は
となる.
,
だから、の中点を ,の平面への正射影をとすると求める体積は
となる.
まぁ、このやり方で体積を求めることができることがわかれば、1988年理科[2] をカバリエリの原理で解くことを思いつくハードルは少し下がるかな、と思う。実はこのカバリエリの原理による等積変形は、高校入試で三角形の面積を求めるときに、
「幅×頂点からの縦の長さ÷2」
で求める方法が良く登場するが、これの3次元版になっている。そう考えると、30年前なら斬新だった解法も色褪せてしまう。もちろん、そのように人口に膾炙することが進歩ということなのだが。
大人の解法は普通に行列式を使う。
を用いる。
[大人の解答]
の符号付き体積を とすると,
だから,求める体積は
となる.
の符号付き体積を とすると,
だから,求める体積は
となる.
この行列式を用いた解法からわかるように,行列式を簡略化するための行列の基本変形はカバリエリの原理を自然と行なっていることに対応していることがわかる.