2022.07.24記
[2] 直交軸に關し,次の方程式 は如何なる圖形を表はすか.但し,は正の常數,は媒介變數とする.又その圖形の圍む面積はの値により如何に變化するか.
2022.08.06記
[解答]
,
であるから, の描く図形は 平面の円 () を線形変換
によって変換したものであり,この行列の行列式は であるから,
,
であるから, の描く図形は 平面の円 () を線形変換
によって変換したものであり,この行列の行列式は であるから,
(i) ()のとき,行列式が非零となり,楕円
(ii) ()のとき,行列式が0となり,線分
である.楕円の囲む面積は行列式の絶対値倍されるので, (線分のときは0) である.
ここで とおくと のとき
であるから,()のとき極大となり
()のとき極小となる(線分となり面積0).
当時の雑誌の解答では,線形代数を駆使することは難しかったようで
ガ ノ倍數ナルトキハ直線ヲ表ハシ,ソノ他ノ場合ニハ一ツノ自閉曲線ヲ表ハシ,…
となっている.それだけ線形代数の威力は凄まじい.曲線で囲む面積も,当時は に従って求めていたが,現在では を使うところであろうか.ただ,問題では が使い易いように と簡単に与えられている.