[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

1942年(昭和17年)東京帝國大學(秋入学)工學部-數學[1]

2019.02.25記

一平面上にn箇の圓があり,いづれの二圓も必ず二點に於いて交はつてゐる.これらの圓は平面を何箇の部分に分つか,但し3箇以上の圓が同一點に交はることはないとする.

2020.03.03記
(以前、理學部數學[1]と書いていたが、工學部數學[1]の間違いでした)

解説:1942年は4月入学の入試の後、戦時中ということもあって、10月入学の入試が行なわれた。その際、医学部以外は1945年9月卒業、医学部は1946年卒業という短縮年限となった。

問題自体は普通。

[解答]
求める個数をa_nとおくと、a_1=2,a_{n+1}=a_n+2nからa_n=n^2-n+2

オイラー多面体定理を用いた別解として、

[うまい解答]
点はどの2円の交点も2つだからV=2{}_nC_2=n(n-1)個、
線はどの円も2(n-1)個の線に分けられるので、E=2n(n-1)
であるから、オイラー多面体定理よりF=E-V+2=n(n-1)+2(縁の領域も数えて)