[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

1942年(昭和17年)東京帝國大學(秋入学)工學部-數學[2]

二本の直交する直線に接する半長短軸が夫々a,\,bなる一定形の楕円の中心の軌跡を求む。


本問のテーマ
楕円の準円

2022.05.29記
楕円の準円については
楕円の準円の求め方(解決編) - 球面倶楽部 零八式 mark II
参照のこと.

[大人の解答]
楕円 \dfrac{x^2}{a^2}+\dfrac{y^2}{b^2}=1(a\gt b) の直交する接線の交点の軌跡が準円 x^2+y^2=a^2+b^2 であるから,楕円の中心と直交する接線の交点の距離は常に \sqrt{a^2+b^2} となる.

よって,二本の直交する直線を x,y 軸とし,楕円が第1象限にあるとすると,求める軌跡は
x^2+y^2=a^2+b^2(b\leqq x\leqq a)
となる.