2019.02.26記
解説:この年から春入学に戻った。旧制高等学校の修業年限が2年から3年となったため、現役受験生はおらず、白線浪人のみの受験となった。また、女子入学が初めて許可され、19名の女子が入学した。
3角形の合同条件は、3辺、2辺夾角、1辺2角。ここで2辺と1角では2通りの3角形の可能性があって合同条件とはならない。
4角形の合同条件は、4辺と任意の1角、3辺と2夾角、隣接2辺と3角。
隣接2辺でないといけないのは、例えば縦の長さが等しくて横の長さが異なる長方形を考えればわかる。
3辺と2夾角でないといけないのは、少し難しい。4角形の3辺は連続しており、2夾角のうち1方が対応している場合は、2辺と1角の場合に帰着できることがわかるが、
連続した3辺の最端の2角が対応している場合の反例を探すのが少し難しい。
の場合、凹凸の両方の四角形が存在し、の2通りある。
一般に角形の合同条件を考える際、すべての辺が対応していたとしても、角度の対応がなければ合同にはならないので少なくとも1つの角度の対応が必要である。
そして、その対応している角度の両側の辺が対応していなければ、三角形の2辺と1角の場合と同じでその部分に不定性が生じるので、その角度の両側の辺は対応している。
よって、2辺夾角の対応ができ、2辺夾角からなる三角形を補って、その2辺夾角をその三角形の残りの1辺に置き換えれば、辺と角度が1つずつ減り、角形の合同条件に帰着される。
このことに着目して、5角形の合同条件を考えてみると、5辺と任意の2角、4辺と3夾角、連続3辺と4角であることがわかる。ここで4角とあるが、残りの1角は求まるので実質全部の角度がわかっていることに注意しておく。
さて、一般のの場合であるが、
帰納的に考えると、辺と角、辺と角、辺と角のいずれかの対応関係があることが必要となる。
ここで、この対応関係において、(ア)角度の対応の両側が必ず対応していなければならないこと、(イ)辺の対応が連続せずに2ヶ所に分かれていると、4角形の合同条件の隣接2辺でなければ不都合が生じることから、
(1) 辺と任意の角
(2) 辺と夾角(辺は必ず連続している)
(3)連続 辺と角
のいずれかとなる。いずれの場合も条件の個数は 個であるが,上記の3つの条件のいずれかではない場合は十分条件とはならない。
ただ、この問題が記載されていた書籍の解答は、単に個の条件となっている。確かに入試の時間内でこれだけの処理をするのは難しい。