[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

1949年(昭和24年)東京大学(旧制)理学部-数学[1]

[1] a_1a_2\cdots\cdotsa_{n-2}n\geqq 3 )を実数とし,a_1\neq 0 とすれば,方程式
 x^n+a_1x^{n-3}+a_2x^{n-4}+\cdots\cdots+a_{n-2}=0
は少くとも二つの虚根を有することを証明せよ.

2020.03.26記

[解答]
解を \alpha_1,\,\ldots,\,\alpha_n とする。もし全てが実数とすると、解と係数の関係から
 \alpha_1^2+\cdots+\alpha_n^2=(\alpha_1+\cdots+\alpha_n)^2-2\displaystyle\sum_{i\neq j} \alpha_i\alpha_j=0
となり、\alpha_1=\cdots=\alpha_n=0 となり、 a_1\neq 0 に矛盾。

よって方程式は少なくとも2つの虚数解をもつ。