2023.08.09記
[4] 二つの関数 , が次の性質 (1),(2),(3),(4) を持つものとする.
(1) , は において微分可能.
(2) .
(3) 原点において, および のグラフに引いた接線はたがいに直交する.
(4) 実数 ,, を適当に取ると,
,
が成りたつ.
このとき, の値を求めよ.
2020.09.20記
線型変換の視点から眺めてみよう.
[大人の解答]
, とすると2つの曲線は原点を通り原点で微分可能であり,原点における接線が直交するので となる.
,,, とおくと,
, とすると2つの曲線は原点を通り原点で微分可能であり,原点における接線が直交するので となる.
,,, とおくと,
(正確には )が成立するので, が成立するようにを選んでいる.よって,は の固有ベクトルである.
同様に も の固有ベクトルである. より は直交する.
よって の2つの固有ベクトルが互いに直交するので, は対称行列となり, となる.
の2つの固有ベクトルが互いに直交するので, は直交行列となり, は直交行列を用いて対角化することができる.よって は対称行列となる,ということ.
2023.08.11記
[解答]
, とおくと,(1),(2),(4)により
,
となる.ここで と仮定すると が必要だから となり,また と仮定すると が必要だからやはり となるが, のとき,
,
,
つまり となり,(3) の に矛盾する.
, とおくと,(1),(2),(4)により
,
となる.ここで と仮定すると が必要だから となり,また と仮定すると が必要だからやはり となるが, のとき,
,
,
つまり となり,(3) の に矛盾する.
よって,であり,
,
が成立する.(3) より で は実数だから となるので,
はの2次方程式
の2解となる.よって解と係数の関係から となりとなる.