[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

1951年(昭和26年)東京大学-数学(一般数学)[1]

[1] ある会社の製品は50個に1個の割合で不良品が出るという。この製品3個を1箱に包装して売り出すものとする。その際包装の不良なものが100箱に1箱の割合であるとすれば,1万箱の中に内容または包装が不良なものが何個ぐらいできるか。

2020.03.14記

不良品でないものの割合は
 \left(\dfrac{49}{50}\right)^3\cdot\dfrac{99}{100}=\dfrac{93178008}{100000000}=\dfrac{9317.8008}{10000}
であるから,不良なものの個数は約 682 個となる。

概算するなら、 x=\dfrac{1}{100}として, (1-2x)^3(1-x)=(1-6x+12x^2+\cdots)(1-x)=1-7x+18x^2+\cdotsであるから、
不良なものの割合は約  7x-18x^2=\dfrac{682}{10000}となる。よって不良なものの個数は約 682 個となる。