[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

1952年(昭和28年)東京大学-数学(一般数学)[1]

[1] 正三角形の板を図のように四つの合同な正三角形に分け,それを赤・黄・青・白の4色を用いて塗り分ける.

(i) 4色の全部を用いるとき幾通りの塗り方があるか.

(ii) 4色のうち任意の3色を用いて隣り合う三角形は違う色になるようにするには幾通りの方法があるか.

(iii) 2色を用いるとすれば幾通りの方法があるか.
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2020.03.17記

問題文は多少曖昧である。

(A) 板が固定されている場合

(i)  4!=24 通り

(ii) 中央の塗り方 4通り、上の三角形の塗り方は3通り、残りの2箇所の塗り方は上と同じ色を使う場合の4通りと使わない場合の2通りの合計6通りだから4\times 3\times 6= 72通り。

(iii) (ii)の断り書きがないので、隣り合う三角形を同じ色で塗って良いと仮定する。このとき、2色の選び方6通りに対し、4つの三角形をどの色で塗るかが2^4-2=14 通り(全部同じ色になる2通りを除いている)だから、合計84通り。

ちなみに、隣り合う三角形を同じ色で塗ってはいけないと仮定すると、中央の塗り方は4通りで残りの3つを同じ色で塗る塗り方は3通りだから、合計12通り。

(B) 板が固定されていない場合(流石に板は不透明であるとする)

(i) 中央の色4通り、周辺の3つの塗り方は右回りと左回りの2通りだから、合計8通り。

(ii) 中央の色、残りの3つの色のうち2つを塗る色、最後の1つを塗る色の順番に決めることにより、4\times 3\times 2=24通り。

(iii) (ii)の断り書きがないので、隣り合う三角形を同じ色で塗って良いと仮定する。真ん中と同じ色を周囲の3つのうち、0,1,2つ塗る3通りがあることに注意すると、
真ん中の色の選び方4通り、それ以外の色の選び方が3通りあるので、4\times 3\times 3=36通り。

ちなみに、隣り合う三角形を同じ色で塗ってはいけないと仮定すると、中央の塗り方は4通りで残りの3つを同じ色で塗る塗り方は3通りだから、合計12通り。