2022.02.11記
2022.02.11記
の半径を とし,任意の直径の両端を とする.また の外接円を
とする。
(i) が 円 の周上にあるとき:
は必ず に一致するので,外心の軌跡は点 となる.
(ii) が 円 の周上にないとき:
と円 の とは異なる交点を とすると,方羃の定理から
は直径の選び方によらず一定だから, は定点である.
ここで外心は の垂直2等分線上にあるが, は互いに円 に関して反転した後に原点対称させた関係にあるので,一方が内部で他方が外部となることに注意すると, の垂直2等分線上の任意の点 に対して, を中心として を通る円は も通るので, と は必ず相異なる2点で交わることとなる.この2点のうち片方を とおき,円 の を端点とする直径の他端を とするとき, を通る円は を通るので円 に一致することから, も円 上にあることになり,よって と の2交点は直径の両端 となる.
よって,求める軌跡は の垂直2等分線全体である.
この点 は,
(1) を通り に垂直な直線と円の交点を とする.
(2) を通り に垂直な直線と の交点が求める点 である.
(3) の垂直2等分線が求める軌跡である.
によって作図をすることができる。
座標設定をすると次のようになる.
点,円(),点()とする.
円の直径を ,() とすると,
の垂直2等分線は
であり, の垂直2等分線は
,
つまり
となる.よって外心の座標は
となる.
よって, が任意の実数をとることに注意すると,
(i) のとき,1点
(ii) のとき,直線 全体
となる.
のときの場合分けは忘れてしまいがちなので注意しよう(減点量は少ないと思うが)。
次に束の考え方を使ってみよう.
点,円(),点()とする.
円の直径を ,() とすると,この2点を通る円は
の形をしており,これが を通ることから
をみたす.よって円の方程式は
となり,この中心の座標は
となり,これが求める外心である.
よって, が任意の実数をとることに注意すると,
(i) のとき,1点
(ii) のとき,直線 全体
となる.