[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

1961年(昭和36年)東京大学-数学(理科)[3]

2020.11.23記

[3] あたえられた半径 a の半球に外接する直円錐をつくり,その全表面積(側面積と底面積の和)をもっとも小さくするには,その高さをなにほどにすればよいか,ただし直円錐の底面は半球の底面とおなじ平面上にあるものとする.

2020.11.23記

[解答]
底面の半径が r,母線の長さがlの円錐の表面積は \pi r(r+l) であり,円錐の頂角を\theta\in\Bigl(0,\dfrac{\pi}{2}\Bigr)とすると
r=\dfrac{a}{\cos\theta}l=\dfrac{a}{\sin\theta\cos\theta}だから
表面積S
S=\dfrac{a^2\pi}{\sin\theta(1-\sin\theta)}
となり,これは\sin\theta=\dfrac{1}{2}\theta=\dfrac{\pi}{6})のときに最小となる.このとき高さは 2a となる.