[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

1965年(昭和40年)東京大学-数学(理科)[6]

2020.09.28記

[6] 右の図は半径の長さ1の半円で,弦\rm AP\rm AQと直径\rm ABとのつくる角はそれぞれ30°,60°である.このとき,弦\rm AP\rm AQと円弧\rm PQとで囲まれる部分を直径\rm ABのまわりに1回転して得られる立体の体積を求めよ.

[図]

本問のテーマ
カヴァリエリの原理(2020.09.28)
球の表面積は厚さに比例する(2020.09.28)

2020.09.28記
円の中心を\rm Oとすると,カバリエリの原理から 弦\rm OP\rm OQと円弧\rm PQで囲まれた部分を直径\rm AB のまわりに1回転して得られる立体の体積に等しい.

単位球から2つの球帽を除いた部分となるが,球の表面積は厚さに比例するので,刳り貫かれる部分の表面積は全体の半分となるので,球の体積の半分が刳り貫かれる.

よって求める体積は,単位球の半分となり\dfrac{2\pi}{3}

[大人の解答]
求める立体の球の表面にある部分は,球の厚さの半分の帯だから表面積も半分になる.よって求める体積は,単位球の半分となり\dfrac{2\pi}{3}