[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

1975年(昭和50年)東京大学-数学(文科)[3]

2023.08.11記

[3] 二つの放物線 y=x^2y=-{(x-a)}^2+b とによって囲まれる図形の面積が\dfrac{1}{3} となるための必要十分条件ab を用いて表せ.

2023.08.12記

[解答]
2つの放物線の交点の x 座標を \alpha,\beta\alpha\lt\beta)とすると
2つの放物線で囲まれる部分の面積から
\dfrac{2}{6}(\beta-\alpha)^3=\dfrac{1}{3}
となり,\beta-\alpha=1 となる.また,
-2(x-\alpha)(x-\beta)=-(x-a)^2+b-x^2=-2x^2+2ax-(a^2-b)
が成立するので, \alpha,\beta
x^2-ax+\dfrac{a^2-b}{2}=0
の2解であるから,
(\beta-\alpha)^2=a^2-4\cdot 1\cdot \dfrac{a^2-b}{2}=2b-a^2=1
が成立し,これが求める必要十分条件である.