[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

2002年(平成14年)東京大学前期-数学(文科)[1]

2024.02.13記

[1] 2つの放物線
\begin{matrix}
y=2\sqrt{3}(x-\cos\theta)^2+\sin\theta \\
y=-2\sqrt{3}(x+\cos\theta)^2-\sin\theta
\end{matrix}
が相異なる 2 点で交わるような \theta の範囲を求めよ.
ただし,0^{\circ} \leqq \theta \lt  {360}^{\circ}とする.

2021.01.17記

[解答]
2つの放物線(凸図形)は原点対称だから,求める必要十分条件は,原点が y\gt 2\sqrt{3}(x-\cos\theta)^2+\sin\theta の領域に含まれることであり,
 2\sqrt{3}\cos^2\theta+\sin\theta\lt 0
である.
\cos^2\theta=1-\sin^2\theta に注意して整理すると
(2\sin\theta+\sqrt{3})(\sqrt{3}\sin\theta-2)\gt 0
\Longleftrightarrow \sin\theta\gt -\dfrac{\sqrt{3}}{2}(∵ \sqrt{3}\sin\theta-2\lt 0
よって,
240^{\circ}\lt\theta\lt 300^{\circ}