以下の規則にしたがって数直線上を移動する点 を考える.
(規則)点 が座標 にあるとき,表が出る確率が のコインを投げて,表が出たら から へ移動し,裏が出たら から へ移動する.
点 がはじめに座標 にあるとして,事象「上記の規則を適用する操作を 回 繰り返した直後に点 が座標 にある」の確率を記号 で表す.このとき以下の問いに答えよ.
(1) となる とその確率 の組をすべて答えよ.
(2) または のとき, であることを示せ.
(3) を求めよ.
(4) を自然数とするとき,以下のそれぞれの条件で を求めよ.
(i) のとき
(ii) のとき
2020.03.13記
(1) 次表の通り
(2) 区間が区間に移るので、やになることはないから、その区間にある確率は0
(3) のとき、
であるから、ならば、以降となることはない。
よってとなるのは、の次に裏がでるときだからとなる。
(4) となるのは、その前がのときに限る。ここで、の次は必ずとなることに注意しよう。
最初に表が続けて出て最後から数えて回目に裏がでて、最後から数えて回目は何でも良く、その後の最後の回がすべて表の場合である。
つまり、回目に裏、回目は何でも良く、それ以外は全て表となる場合であり、そのような場合は高々1通りしかない。
のとき、最後から数えて回目が存在しないので、題意をみたす場合の数は0通りとなり、確率0
のとき、確率
注意)
(2)から、特定のの値になる方法はに移動するためにはどちらでも良いことの不定性を除くと、1通りしかないことがわかる。
なお、回行なったあとの座標を表す確率変数をとし、とおくと最初は次のようになる。
0 | 1 | |
---|---|---|
確率 |
0 | 1 | ||
---|---|---|---|
確率 |
0 | 1 | ||||
---|---|---|---|---|---|
確率 |
0 | 1 | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
確率 |
となっている。要は、表を倍したものと、倍したものを裏返したものを、で貼り合わせる形になっている。
ここで、例えば、を求めたいとする。この場合、
の順番にでたのでであることがわかる。
2020.03.14記
例えば、を求めたいとする。この場合、
の順番にでたのでとなる。
これを二進数と絡めて書くこともできるのだが、結果がまだ単純化されていない。
は二進数で1桁右にずらすことに対応し、
は大雑把には二進数で一番右にある1よりも左の桁の0と1を入れ換えることに対応する