[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

2024年(令和6年)京都大学-数学(理系)[2]

2024.04.13記

[2] |x|\leqq 2 を満たす複素数 x と,|y-(8+6i)|=3 を満たす複素数 y に対して,z=\dfrac{x+y}{2} とする.このような複素数 z複素数平面において動く領域を図示し,その面積を求めよ.

2024.04.13記15:03

[解答]
y=8+6i+3(\cos\theta+i\sin\theta)
w=\dfrac{x}{2}|w|\leqq1),

v=\dfrac{y}{2}=3+4i+\dfrac{3}{2}(\cos\theta+i\sin\theta)
とおくと,
z=v+w
であるから,中心 4+3i,半径 \dfrac{3}{2} の円周上に 単位円板 |w|\leqq 1 の中心がくるように単位円板を一周動かしたときの通過領域が求める領域となる.

よって求める領域は
\dfrac{1}{2}\leqq |z-(4+3i)|\leqq\dfrac{5}{2}
(図示略)
となり,その面積は 6\pi である.