[3]
座標平面上の点 について,次の条件を考える.
条件:すべての実数 に対して が成立する.
以下の問いに答えよ.必要ならば を使ってよい.
(1) 条件 をみたす点 全体の集合を座標平面上に図示せよ。
(2) 条件 をみたす点 のうち, かつ をみたすもの全体の集合を とする. を 軸の周りに1回転させてできる立体の体積を求 めよ.
2021.03.17記
[解答]
(1) がすべての実数 について成立すれば良いので, の最小値が正であることが必要十分である. であるから,
(i) のとき任意の実数 について であるから, の極限を考えて
(a) のとき
(b) のとき
だから,「 かつ 」が必要十分条件
(ii) のとき,下に凸な の における接線の式は だから任意の実数 について が成立する.
よって となり, の最小値が正または0であることから,「」かつ 」となる.
以上から求める領域は かつ となる.但し, を使っている.
(図示略)
(2) である.
と置換すると だから
という公式を使って計算して良いか?ということだが
計算しても良いが一箇所でも間違えていると部分点はもらえない.
と考えるのが妥当だろう.なお,この公式自体は1938年発行の高木貞治の解析概論にも載っているし、それより古い1931年発行の高須鶴三郎の微積分学深義2巻にも載っている歴史のある公式である.