[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

1947年(昭和22年)東京帝國大學醫學部藥學科-數學[1]

2022.07.16記

[1] 次の級數の和を求めよ.
f(T)=\displaystyle\sum_{n=0}^{\infty}e^{-\frac{nA}{T}}

もしA\ll Tなるときf(T)\mbox{≒}\dfrac{T}{A}なることを證明せよ.

2022.07.17記

[解答] 初項 1,公比 e^{-\frac{A}{T}} の無限等比級数であるから,求める和は f(T)=\dfrac{1}{1-e^{-\frac{A}{T}}}である.

また,|x|\ll 1 のとき e^x\mbox{≒}1+x であるから,
A\ll T なるとき
f(T)\mbox{≒}\dfrac{1}{1-\left(1-\dfrac{A}{T}\right)}=\dfrac{T}{A} となる.