[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

1965年(昭和40年)東京大学-数学(理科)[1]

2020.09.28記

[1] ある都市でA,B,C 三種類の新聞が発行されている.その都市の世帯で

A を購読しているものの割合は69%,
B を購読しているものの割合は46%,
C だけを購読しているものの割合は3 %,
B,C の両方を購読しているものの割合は21%,
A,C の少なくとも一方を購読しているものの割合は88%,
B,C の少なくとも一方を購読しているものの割合は50%,
A,B,C のうちどれか一種類だけを購読しているものの割合は61%

である.このとき
(1) A だけを購読しているものの割合,
(2) B だけを購読しているものの割合,
(3) A,B,Cすべてを購読しているものの割合,
(4) A,B,Cのどれも購読していないものの割合
を求めよ.

2020.09.28記
Venn 図を買いて8個の領域に関する連立方程式を解けば良い.

(1) 48%
(2) 10%
(3) 5%
(4) 2%

となる.

2022.04.29記


[解答]
Aだけを購読している割合を%で a
Bだけを購読している割合を%で b
Cだけを購読している割合を%で c
BとCだけを購読している割合を%で d
CとAだけを購読している割合を%で e
AとBだけを購読している割合を%で f
A,B,Cを購読している割合を%で g
どれも購読していない割合を%で h
とする.このとき
a+b+c+d+e+f+g+h=100…①,
a+e+f+g=69…②,
b+d+f+g=46…③,
c=3…④,
d+g=21…⑤,
a+c+d+e+f+g=88…⑥,
b+c+d+e+f+g=50…⑦,
a+b+c=61…⑧
が成立する.
①,⑥から b+h=12
①,⑦から a+h=50
⑧,④から a+b=58
となるので,3式を加えて a+b+h=60 となり,
a=48b=10h=2
となり,残った連立方程式
e+f+g=21d+f+g=36d+g=21d+e+f+g=37
となる.d+g=21 から
e+f+g=21f=15e+f=16
となり,
e+g=6e=1
から g=5 となる.

(1) 48%,(2) 10%,(3) 5% (4) 2%

となる.