[別館]球面倶楽部零八式markIISR

東大入試数学中心。解説なので解答としては不十分。出題年度で並ぶようにしている。大人の解法やうまい解法は極めて主観的に決めている。

1968年(昭和43年)東京大学-数学(文科)[4]

2020.09.29記

[4] 次の条件を満たす3 次の多項式 f(x) を求めよ.

(i) 多項式 g(x) の次数が2 をこえないならば,つねに\displaystyle \int_{-1}^1 f(x)g(x)dx=0

(ii) \displaystyle \int_{-1}^1 \{f(x)\}^2dx=1

(iii) f(1)\gt 0

本問のテーマ

2020.09.16記

[大人の解答](になってない)
P_3(x)=\dfrac{1}{2}(5x^3-3x) とすると、||P_3(x)||=\dfrac{2}{7} だから
f(x)=\dfrac{\sqrt{14}}{2}P_3(x)=\dfrac{\sqrt{14}}{4}(5x^3-3x)

2024.02.23記

[解答]
f(x)=ax^3+bx^2+cx+d とおく,(i)は積分の性質から g(x)=1,x,x^2
\displaystyle \int_{-1}^1 f(x)g(x)dx=0
が成り立つことが必要十分である.よって
\dfrac{2b}{3}+2d=0
\dfrac{2a}{5}+\dfrac{2c}{3}=0
\dfrac{2b}{5}+\dfrac{2d}{3}=0
つまり 3a+5c=0,b=d=0 が必要十分.

このとき f(x)=ax^3+cx であるから(ii) より
\dfrac{2a^2}{7}+\dfrac{4ab}{5}+\dfrac{2b^2}{3}=1
となるが,3a+5c=0により (a,c)=\left(\pm\dfrac{5\sqrt{14}}{4},\mp\dfrac{3\sqrt{14}}{4}\right)(複号同順)となる.

ここで(iii)より a+c\gt 0 であるから
(a,c)=\left(\dfrac{5\sqrt{14}}{4},-\dfrac{3\sqrt{14}}{4}\right)
となる.よって
f(x)=\dfrac{\sqrt{14}}{4}(5x^3-3x)
である.






が必要で,